
「屋根の北側だけが特にひどくて、そこだけボロボロなんです。全部葺き替えるのは費用がかかりすぎるし、でも放っておくわけにもいかないし…何かいい方法はありませんか?」
岩手県花巻市にお住まいのM様からいただいたのは、屋根の部分的な劣化に関するご相談でした。
花巻市は岩手県中部に位置し、北上盆地の中央部にある内陸性気候の地域。夏は暑く冬は厳しい寒さで、特に日当たりの悪い北側の屋根は、苔・凍害・劣化が進みやすい環境です。
M様邸では、北側の屋根材だけが著しく劣化。他の部分はまだ使える状態だったため、傷んだ箇所だけを葺き替え、残りは塗装で保護するという方法をご提案しました。
「全部やり直さなくていいなら、費用も抑えられる。雨樋も古くなっているから、まとめて直したい」
そんなM様のご要望にお応えし、屋根部分葺き替え+屋根塗装+雨樋交換の3点セット工事を実施しました。
現地調査で見つかった課題












M様邸を調査したところ、以下の症状が確認されました。
屋根の状態(北側)
① 屋根材の著しい劣化 北側の屋根材(スレート瓦)が著しく劣化。表面がボロボロになり、一部は欠けや割れも発生していました。
② 苔・藻の繁殖 日当たりが悪く常に湿った状態のため、苔や藻が全面に繁殖。屋根材の表面を覆い、劣化を加速させていました。
③ 凍害によるダメージ 苔に含まれた水分が凍結・融解を繰り返し、屋根材が内部から破壊される「凍害」が発生していました。
屋根の状態(南側・東西側)
④ 塗膜の劣化・色あせ 南側・東西側は屋根材自体は健全でしたが、塗膜が劣化。色あせ・チョーキングが発生していました。
雨樋の状態
⑤ 軒樋の変形・歪み 経年劣化と積雪荷重で軒樋が変形。勾配が狂い、水がたまる箇所がありました。
⑥ 金具のサビ・破損 金具がサビて固定力が低下。一部は破損して雨樋が不安定になっていました。
⑦ 継ぎ目からの漏水 継ぎ目が劣化し、複数箇所から水漏れが発生していました。
👉 放置するとどうなる?
- 北側屋根から雨漏りが発生
- 劣化が健全な部分にも広がる
- 南側・東西側も塗膜劣化が進行し、やがて葺き替えが必要に
- 雨樋の機能低下で外壁・基礎に被害
「部分葺き替え」という選択肢
屋根のリフォームといえば「全面葺き替え」や「カバー工法」をイメージする方が多いですが、**傷んだ箇所だけを葺き替える「部分葺き替え」**という方法もあります。
部分葺き替えとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 概要 | 劣化がひどい箇所だけ屋根材を交換し、残りは塗装で保護 |
| 対象 | 屋根の一部だけが著しく劣化している場合 |
| メリット | 全面葺き替えより費用を大幅に抑えられる |
| 条件 | 残りの部分がまだ使える状態であること |
全面葺き替えとの比較
| 項目 | 全面葺き替え | 部分葺き替え+塗装 |
|---|---|---|
| 費用 | 高い | 抑えられる |
| 工期 | 長い | 比較的短い |
| 対象範囲 | 屋根全体 | 劣化箇所のみ交換 |
| 残り部分 | すべて新品 | 塗装で保護 |
| 適用条件 | 全体が劣化している場合 | 一部だけが劣化している場合 |
👉 M様邸のように「一部だけがひどく傷んでいる」場合は、部分葺き替えがコストパフォーマンスに優れた選択肢です。
施工内容:3点セット工事



























M様邸では、屋根部分葺き替え→屋根塗装→雨樋交換の順で3点セット工事を実施しました。
【工事①】屋根部分葺き替え(北側)
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 既存屋根材撤去 | 劣化した北側の屋根材を撤去 |
| 下地確認・補修 | 野地板の傷み・腐食をチェック・補修 |
| 防水シート張り | 新しいルーフィング(防水シート)を施工 |
| 新規屋根材設置 | 新品の屋根材を設置 |
| 棟・取り合い処理 | 棟板金・取り合い部分を丁寧に仕上げ |
使用材料: 既存屋根材と同等グレードのスレート瓦を採用。色味も合わせて違和感のない仕上がりに。
【工事②】屋根塗装(南側・東西側)
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 高圧洗浄 | 汚れ・苔・旧塗膜を洗い流す |
| ケレン処理 | 劣化部分を研磨 |
| 下塗り | 密着性を高める下塗り材を塗布 |
| 中塗り | 遮熱・耐久性のある塗料を塗布 |
| 上塗り | 同塗料で仕上げ塗り |
| 縁切り | 塗料による排水不良を防止 |
使用塗料: 遮熱性・耐久性に優れたシリコン系塗料を採用。葺き替え部分との色味を調整し、統一感のある仕上がりに。
【工事③】雨樋交換
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 既存撤去 | 劣化した軒樋・縦樋・集水器・金具を撤去 |
| 下地確認 | 鼻隠し・破風板の傷みをチェック |
| 新規金具設置 | 適切な間隔で新品金具を設置 |
| 新規雨樋設置 | 正確な勾配で軒樋・縦樋・集水器を設置 |
| 排水テスト | 実際に水を流して排水状態を確認 |
ビフォーアフター:M様邸はこう変わった
| 項目 | Before | After |
|---|---|---|
| 北側屋根 | ボロボロ・苔だらけ | 新品の屋根材に交換 |
| 南側・東西側屋根 | 色あせ・チョーキング | 塗装で美観回復 |
| 屋根全体の統一感 | 北側だけ劣化が目立つ | 全体が統一されてきれい |
| 雨漏りリスク | 高い(北側から侵入の恐れ) | 解消 |
| 軒樋 | 変形・歪みで排水不良 | 新品で排水機能回復 |
| 金具 | サビ・破損で不安定 | 新品でしっかり固定 |
| 継ぎ目 | 漏水あり | 新品で漏水ゼロ |
M様の感想 「全面葺き替えを覚悟していたので、部分葺き替えで済んで費用がかなり抑えられました。北側だけ新品になって、残りは塗装してもらったけど、全体的にきれいになって違和感もありません。雨樋もまとめて直せて、これで安心です」
3点セット工事のメリット
M様邸のように、屋根部分葺き替え・屋根塗装・雨樋交換をまとめて施工することで、以下のメリットがあります。
まとめて施工するメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 足場代の節約 | 1回の足場設置で3つの工事が可能 |
| 工期短縮 | 別々にやるより短期間で完了 |
| 仕上がりの統一感 | 屋根全体の色味・質感を調整できる |
| 効率的な施工 | 葺き替え→塗装→雨樋の順で効率よく施工 |
| トータルコスト削減 | 個別見積より総額が安くなる |
| 打ち合わせ1回 | 複数業者に依頼する手間がない |
足場代の節約効果
| 施工方法 | 足場代 |
|---|---|
| 3つ別々に施工 | 3回分 |
| 3点セット施工 | 1回分 |
👉 足場代は1回あたり10〜20万円程度。 まとめて施工することで大きな節約になります。
なぜ「北側の屋根」は傷みやすいのか
M様邸のように、北側の屋根だけが特に傷んでいるというケースは珍しくありません。
北側屋根が傷みやすい理由
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 日当たりが悪い | 乾きにくく常に湿った状態 |
| 苔・藻が繁殖しやすい | 湿気を好む苔や藻が繁殖 |
| 凍害が起きやすい | 苔の水分が凍結・融解を繰り返す |
| 雪解けが遅い | 雪が残りやすく、荷重が長時間かかる |
| 温度差が小さい | 乾燥しにくい |
凍害のメカニズム
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| ① 水分の吸収 | 苔や屋根材が水分を吸収 |
| ② 凍結 | 夜間や冬場に水分が凍結 |
| ③ 膨張 | 水が氷になると体積が約9%増加 |
| ④ 内部破壊 | 膨張圧力で屋根材が内部から破壊される |
| ⑤ 融解→再凍結 | 繰り返しによりダメージが蓄積 |
👉 花巻市のような寒暖差が大きい地域では、北側屋根の凍害リスクが特に高くなります。
花巻市の気候と屋根への影響
花巻市は岩手県中部に位置し、北上盆地の中央部にある内陸性気候の地域。以下のような気候条件が屋根に影響を与えています。
花巻市の気候と屋根への影響
| 気候条件 | 屋根への影響 |
|---|---|
| 夏の暑さ・紫外線 | 塗膜の劣化・色あせ(特に南側) |
| 冬の積雪 | 荷重による屋根材の負担 |
| 厳しい寒さ | 凍害による屋根材の破壊(特に北側) |
| 大きな寒暖差 | 膨張・収縮による素材疲労 |
| 日当たりの差 | 南北で劣化の進行度に差が出る |
方角別の劣化傾向
| 方角 | 劣化の特徴 |
|---|---|
| 北側 | 苔・凍害・素材劣化が進みやすい |
| 南側 | 紫外線劣化・塗膜劣化が進みやすい |
| 東側 | 朝日の温度変化で劣化が進む |
| 西側 | 西日の熱で塗膜が傷みやすい |
👉 M様邸のように「方角によって劣化の程度が違う」のは自然なことです。 状態に合わせた施工方法を選ぶことが大切です。
部分葺き替えが適しているケース
「部分葺き替え」はすべての屋根に適しているわけではありません。以下の条件を満たす場合に有効な選択肢です。
部分葺き替えが適しているケース
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 一部だけが著しく劣化 | 他の部分はまだ使える状態 |
| 劣化箇所が限定的 | 北側のみ、一面のみなど |
| 予算を抑えたい | 全面葺き替えより費用を抑えたい |
| 残り部分の塗装で保護可能 | 塗装で延命できる状態 |
全面葺き替えが必要なケース
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 全体が著しく劣化 | どの面も同様に傷んでいる |
| 下地(野地板)の傷みが広範囲 | 部分補修では対応できない |
| 屋根材の寿命超過 | 塗装しても延命効果が薄い |
| 雨漏りが複数箇所 | 全体的な防水対策が必要 |
👉 「うちの屋根はどちらが適しているか?」と迷ったら、現地調査でご確認ください。 最適な方法をご提案します。
屋根・雨樋の劣化サイン|こんな症状があれば要注意
ご自宅の屋根・雨樋、こんな症状はありませんか?
屋根の劣化サイン
✅ 屋根の一部だけ色が違う・苔が生えている ✅ 屋根材が欠けている・割れている ✅ 色あせ・チョーキング(白い粉)がある ✅ 屋根に近づくと細かい破片が落ちている ✅ 築15年以上で一度も塗装していない
雨樋の劣化サイン
✅ 雨樋が歪んでいる・傾いている ✅ 雨の日に水があふれる・漏れる ✅ 金具がサビている・外れかけている ✅ 継ぎ目から水が垂れている ✅ 外壁に雨だれ跡・シミがある
➡ 1つでも当てはまる場合は、早めの点検をおすすめします。
よくある質問|屋根部分葺き替え・塗装
Q. 葺き替えた部分と塗装した部分で色が違いませんか? A. 塗装時に色味を調整しますので、違和感のない仕上がりになります。完全に同じ色にはなりませんが、遠目にはほとんどわかりません。
Q. 部分葺き替えの箇所と塗装箇所の境目は大丈夫ですか? A. 取り合い部分(境目)は丁寧に防水処理を行います。雨漏りの心配はありません。
Q. 部分葺き替えと全面葺き替え、どちらが長持ちしますか? A. 葺き替えた部分は新品なので長持ちします。塗装した部分は定期的な再塗装が必要ですが、適切にメンテナンスすれば長く使えます。
Q. 塗装した部分も将来葺き替えが必要ですか? A. 屋根材には寿命がありますので、いずれは葺き替えが必要になります。ただし、定期的な塗装で寿命を延ばすことができます。
Q. 工事にはどれくらいかかりますか? A. 建物の大きさや状態によりますが、3点セット工事で1週間〜10日程度が目安です。
火災保険が使えるケースも
屋根や雨樋の破損が雪害・風災によるものであれば、火災保険が適用される可能性があります。
対象になりやすいケース
- 積雪荷重で屋根材が破損した
- 強風で屋根材が剥がれた・割れた
- 落雪で雨樋が破損した
- 凍結で雨樋の継ぎ目が破断した
申請の流れ
- 被害発見後すぐに写真撮影(全景・近景・日付入り)
- 施工店へ原因特定と復旧見積を依頼
- 保険会社へ連絡し申請書類を準備
- 承認後に工事実施
注意: 純粋な経年劣化は対象外です。ただし、凍害や積雪がきっかけで破損した場合は適用される可能性があります。当社では申請サポートも行っています。
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