
「軒天が剥がれてシミができている。雨樋も歪んで、雨が降るとあふれてしまう…」
岩手郡雫石町にお住まいのK様からいただいたのは、普段なかなか目が届かない「軒まわり」のご相談でした。
雫石町は盛岡市に隣接する自然豊かな地域。冬は積雪が多く、春や梅雨には強い雨に見舞われます。K様邸でも長年の風雪と雨の影響で、軒天と雨樋の両方に劣化症状が出ていました。
「このまま放置したら、雨漏りや外壁の劣化につながるのでは…」
そんな不安を解消するため、軒天張替え工事と雨樋交換工事を同時に施工しました。
そもそも「軒天」って何?
軒天(のきてん)とは、屋根の軒先の裏側部分のこと。普段は下から見上げないと目に入らない場所ですが、住宅を守る重要な役割を担っています。
軒天の役割
- 屋根の構造材(垂木・野縁)を雨風から守る
- 火災時の延焼を防ぐ(防火性)
- 害虫・小動物の侵入を防ぐ
- 住宅の美観を整える
軒天が劣化すると、見た目が悪くなるだけでなく、害虫やコウモリの侵入、下地の腐食、最悪の場合は雨漏りにつながります。
現地調査で見つかった「2つの課題」
K様邸を調査したところ、以下の症状が確認されました。
① 軒天の剥がれ・シミ 長年の風雪や雨の影響で、軒天ボードが剥がれ、シミが発生。このまま放置すると、下地の腐食や害虫・小動物の侵入につながる状態でした。
② 雨樋の歪みによる排水不良 雨樋が歪み、雨水が正常に流れない状態。雨の日には水があふれ、外壁に雨だれ跡が残っていました。
👉 放置するとどうなる?
- 軒天の穴から害虫・コウモリ・鳥が侵入
- 下地(垂木・野縁)の腐食が進み、大規模修繕が必要に
- 雨樋からあふれた水が外壁・基礎を傷める
- 見た目の劣化で住宅全体の印象がダウン









施工内容:軒天張替え+雨樋交換の同時施工
K様邸では、軒天張替え工事と雨樋交換工事を同時に施工。足場を一度で済ませることで、効率的かつ経済的にリフォームを完了しました。
<工事①>軒天張替え工事
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 既存撤去 | 劣化した軒天ボードを撤去 |
| 下地点検・補強 | 垂木・野縁の状態を確認し、必要に応じて補強 |
| 新規軒天設置 | 防水性・防火性に優れた新品ボードを張替え |



ポイント: 防水性・防火性に優れた材質(ケイカル板など)を採用。美観と耐久性を両立しました。
<工事②>雨樋交換工事
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 既存撤去 | 歪んだ雨樋と劣化した金具を撤去 |
| 新規金具設置 | 強度を確保した金具を適切な間隔で設置 |
| 新規雨樋設置 | 耐久性に優れた塩ビ製雨樋を正確な勾配で設置 |









ポイント: 勾配を正確に調整することで、大雨や雪解け時でもスムーズな排水を実現。外壁・基礎への浸水リスクを解消しました。
ビフォーアフター:K様邸はこう変わった
| 項目 | Before | After |
|---|---|---|
| 軒天 | 剥がれ・シミで劣化 | 新品ボードで防水・防火性UP |
| 下地 | 腐食リスクあり | 点検・補強で長期安心 |
| 雨樋 | 歪みで排水不良 | スムーズな排水を実現 |
| 外壁 | 雨だれ跡が発生 | 雨だれリスク解消 |
| 外観 | 古びた印象 | 明るく一新 |
K様の感想 「軒天なんて普段見ない場所だから、こんなに傷んでいるとは思いませんでした。雨樋も一緒に直してもらえて、見た目もスッキリ。雨の日も安心です」
危険サインで分かる軒天トラブルの3段階
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 剥がれ・膨れ・シミの見分け方
- 雨水侵入か結露かを判断する簡易チェック
- 放置で起こる二次被害(落下・腐朽・雨漏り)
確認は「見た目→原因→危険度」の順に進めると判断がぶれません。まず剥がれ・膨れ・シミを切り分け、次に雨水侵入と結露のどちらが主因かを特定します。中等度以上の劣化は落下や下地腐朽に波及しやすく、写真記録→点検依頼へ早めに移すと被害を抑えられます。
雨樋・軒天修繕が必要なサイン
✅ 雨の日に雨樋から水があふれる
✅ 外壁に雨だれ跡が残る
✅ 軒天にシミ・剥がれ・穴がある
✅ 害虫や鳥の巣が見られる
➡ これらが当てはまる場合は、早めの点検と修繕がおすすめです。
軒天の劣化レベルと対処法
軒天の状態によって、適切な対処法が変わります。
| レベル | 症状 | 対処法 |
|---|---|---|
| 軽度 | 色あせ・軽いシミ | 塗装で延命 |
| 中度 | 剥がれ・膨れ・一部穴あき | 部分補修または増し張り |
| 重度 | 広範囲の剥がれ・下地腐食・黒カビ | 全面張替え+下地補修 |
ポイント: 軽度なら塗装で対応できますが、膨れ・剥がれ・穴あきが見られる場合は、下地の腐食が進んでいる可能性があります。早めに専門家に点検を依頼しましょう。
剥がれ・膨れ・シミの見分け方
最初に「面の平滑さ」と「継ぎ目」を見ます。膨れは表面が波打ち、軽く押すと柔らかく感じます。剥がれは目地や端部に段差・隙間が生まれ、風でバタつきやすい状態です。シミは輪郭のある色むらが広がり、雨筋方向と一致することが多いです。
夜は懐中電灯を斜め当てすると凹凸が判別しやすく、写真は全景→近景(周囲50cm含む)→アップの順で残すと診断精度が上がります。岩手は凍結融解で微細クラックが進みやすいため、冬季後の点検が有効といえます。
雨水侵入か結露かを判断する簡易チェック
雨水侵入は「降雨量に連動するシミ」「外壁や屋根取り合い近くの濃色化」が手がかりです。樋の詰まり、板金や釘穴の隙間が起点になりがちです。結露は「晴天でも湿りが残る」「有孔(穴あき)軒天がない/小屋裏換気が弱い」「北面や日陰の点状カビ」などが特徴です。
雨の翌日と晴天連続日の両方で撮影して比較すると切り分けが容易になります。晴天時に換気口で微風を感じなければ通気不足の疑いが高いと判断できます。
放置で起こる二次被害(落下・腐朽・雨漏り)
劣化を放置すると面材が風で吸い上げられて落下する恐れがあります。人身事故だけでなく、窓やカーポートの破損にもつながります。湿りが続けば垂木・野縁の腐朽が進み、ビスが効かず補修範囲が拡大します。
雨水侵入を見逃すと小屋裏へ回り、断熱材の濡れ→室内側の雨染みに発展することもあります。積雪荷重やつららの衝撃が劣化を加速しやすいため、危険度が中以上なら写真添付で点検依頼へ進めるのが安全です。
再発を防ぐ工法選びを3パターンで整理する
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 塗装と部分補修の限界と適用条件
- 増し張りが効くケースと注意点(下地健全性・有孔化)
- 張替え+通気改善が必要なケース(有孔軒天×棟換気)
塗装と部分補修の限界と適用条件
表面劣化が軽微で下地が健全なら、塗装や端部の部分補修で短期延命は可能です。チョーキングや薄いシミ、軽いサビ程度が目安となります。一方、膨れ・層間剥離・含水がある面は再発しやすく、コーキングだけの埋め戻しは凍結融解で亀裂が進みます。
まず樋の詰まりや板金隙間を直し、雨仕舞い(雨水の入り込みを防ぐ納まり)を是正します。端部はシール+水切り、併せて留め具の緩み点検まで行うと持ちが変わります。
増し張りが効くケースと注意点(下地健全性・有孔化)
既存面の一部劣化に留まり下地(垂木・野縁)が健全なら、増し張りでコストと工期を抑えられます。前提は膨れ・反りの撤去/削正で平滑を作り、含水を乾かすこと、そして換気確保です。有孔ボードや有孔見切りを組み合わせると結露を抑えやすくなります。
留め具はピッチを詰める、端部は見切り+防虫網で仕上げると安心です。築年帯によっては既存材に**石綿(アスベスト)**の可能性があるため、事前調査と適切な処理区分を確認してください。配線や断熱材の位置も事前に把握します。
張替え+通気改善が必要なケース(有孔軒天×棟換気)
広範囲の剥がれ・黒カビ浸透・下地腐朽が見える場合は張替えが基本です。既存撤去→下地補修→新規面材→通気計画の再構築の順で進めます。面材はケイカル板など不燃材が扱いやすく、有孔軒天で吸気、屋根側は棟換気や妻換気で排気を作ると湿気が抜けます。
雪や風の吹込みを避けるため有孔位置と開口率を調整し、外壁の防水ラインと防虫網でコントロールします。沿岸部は高耐食金物が無難です。足場を組むなら雨樋・破風板金・外壁塗装を同時化し、総額を最適化します。
費用・工期・保険の押さえどころを3つに絞る
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- 相場と内訳(材料・下地補修・廃材処分・足場)
- 火災保険(風災・雪害)の対象と申請フロー
- 足場共用でコストを抑える実例とタイミング
相場と内訳(材料・下地補修・廃材処分・足場)
費用は①材料・施工(㎡単価)+②下地補修+③廃材処分+④足場+⑤諸経費で構成されます。金額差が大きいのは下地補修の量と足場です。
張替えは面材だけでなく垂木・野縁の補修で上下するため、見積には補修メートル数・交換本数の明記を求めます。廃材は石綿の有無で処分費が変わります。合計は
(㎡単価×面積)+下地補修+廃材処分+足場+諸経費
で算定し、各社を同条件で横並び比較すると判断が容易です。
火災保険(風災・雪害)の対象と申請フロー
対象になりやすいのは突風・台風・落雪・雪庇の衝撃などの偶発的外力です。経年劣化や施工不良は原則対象外となります。
手順は、
①被害直後に全景・近景・日付入りで撮影
②施工店へ原因特定と復旧見積を依頼
③加入先へ連絡し申請書類を準備
④必要に応じ鑑定人調査
⑤承認後に工事
⑥領収書・報告書提出で精算――の流れです。
自己修理は記録喪失に直結するため避け、まず写真保存と可否確認を行います。
足場共用でコストを抑える実例とタイミング
足場は外壁塗装・雨樋交換・破風板金・屋根点検と同時に組むと効率的です。一度の設置で複数工種を完了でき、重複仮設費を抑えられます。
段取りは
①写真診断で範囲を確定
②現地で軒天+関連部位の優先順位を決め
③工程表を一体化します。
繁忙期直前や閑散期の計画は納期・価格で有利なことがあります。部分足場で済む場合もありますが、安全と作業性を損なうなら全面足場へ切り替えます。近隣挨拶と作業時間の周知も同時に行うと安心です。
写真送付から完了までの相談の流れを3ステップに要約する
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- スマホで撮るチェック項目(全景・近景・日付・方位)
- 現地診断で見る5ポイント(下地・通気・雨仕舞い・石綿・周辺部位)
- 見積書で確認したい6項目(工法・材料・下地補修・防水・廃材・保証)
スマホで撮るチェック項目(全景・近景・日付・方位)
基本は全景→近景→アップの3枚セットです。全景は家全体が入る横位置、近景は劣化部周囲50cmを含め、アップはひび・膨れ・剥がれ端部を明確に写します。物差しやコインでサイズ感を添えると精度が上がります。
雨翌日と晴天連続日の2パターンを撮り、変化で切り分けます。日付は紙メモ写し込みか撮影日時表示ONで残し、方位はコンパスアプリで記入し、ファイル名は「2025-09_北面_全景.jpg」の形式にすると共有がスムーズです。脚立は使わず地上からズームや短い動画で十分です。
現地診断で見る5ポイント(下地・通気・雨仕舞い・石綿・周辺部位)
確認は
①下地(垂木・野縁の腐朽/含水/ビス効き)
②通気(有孔率、吸気位置、棟・妻換気の排気経路)
③雨仕舞い(外壁取り合い、水切り、樋詰まり、板金立上げ、シール割れ)
④石綿の可能性(築年帯に応じた事前調査と処理区分)
⑤周辺部位(破風・鼻隠し・雨樋・屋根先端)
の5点です。含水率計・打診棒・内視鏡を使い、原因と再発防止策をセットで提示します。点検は転落防止のため地上からの目視を基本とし、施工前→途中→完了の写真を残して後日の説明に役立てます。
見積書で確認したい6項目(工法・材料・下地補修・防水・廃材・保証)
必ず確認するのは
①工法(塗装/増し張り/張替えの採用理由)
②材料(面材の種類・厚み・有孔有無、金物材質)
③下地補修(交換メートル数・本数・単価)
④防水(見切り・水切り・シール品番、外壁取り合いのフラッシング)
⑤廃材(石綿時の調査・運搬・処分内訳)
⑥保証(年数・範囲・再施工対応)です。
さらに足場の種別と範囲、養生面積、工期、天候延期時の扱い、支払い条件、近隣挨拶も同条件で並べ、横比較で判断します。
軒天・雨樋の「まとめて工事」がお得な理由
軒天と雨樋の工事を同時に行う「まとめて工事」には、以下のメリットがあります。
① 足場代の節約 軒天・雨樋の工事には足場が必要です。まとめて施工すれば足場を1回で済ませられ、10〜20万円以上の節約になることも。
② 工期の短縮 バラバラに工事するよりも、まとめて施工した方がトータルの工期が短くなります。職人の出入りや近隣への配慮も最小限で済みます。
③ 劣化の連鎖を防ぐ 雨樋の不具合は軒天の劣化を加速させ、軒天の傷みは下地の腐食につながります。同時に施工することで、劣化の連鎖を断ち切れます。
④ 他の部位も一緒にチェック 足場を組むタイミングで、破風板・鼻隠し・屋根・外壁の状態もチェック可能。気になる箇所があれば、同時に施工することで効率的です。
火災保険が使えるケースも
軒天や雨樋の劣化が風災・雪害によるものであれば、火災保険が適用される可能性があります。
対象になりやすいケース
- 突風・台風で軒天が剥がれた
- 落雪・雪庇の衝撃で雨樋が歪んだ
- 強風で雨樋の金具が外れた
申請の流れ
- 被害直後に写真撮影(全景・近景・日付入り)
- 施工店へ原因特定と復旧見積を依頼
- 保険会社へ連絡し申請書類を準備
- 必要に応じ鑑定人調査
- 承認後に工事実施
- 領収書・報告書提出で精算
注意: 自己修理は記録喪失につながるため避け、まず写真保存と保険会社への確認を行いましょう。当社では申請サポートも行っています。
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